2007/12/29

    教育ルネサンス 医療人を育てる(10)指導医 合宿で鍛える(掲載記事)

読売新聞に連載中の教育ルネサンスで自分のライフワークである、HANDS-FDFをとりあげて頂いた。
教育ルネサンス 医療人を育てる(10)指導医 合宿で鍛える
最初依頼があった時には、医療ルネサンスの間違いでは?とおもったのだが、10回シリーズで医師の養成を取りあげるという。最終回は医師の養成をする指導医を養成するFDにしたい、とのこと。
今回の取材に際して、記者の片山圭子さんにはだいぶ無理を言った。
実際の第3回の京都でのAway(これはけしてhomeではない。)の参加だけだと、その背景や意図が伝わらないからと、事前に半日館山まで来て頂いた。2時間ほど自分の思いの丈をぶちまけてしまった。また京都での第3回は1泊2日の18時間近く+懇親会の全日程に参加下さった。それらの計20時間以上+私が事前に送った多くの資料から、その全体像がカタカナ語に慣れない高齢者の読者まで含めてうまく伝わるように、ほんの1200字程度で伝えなければならない。また、見出しは10字程度で、さらにそれをうまくまとめる必要がある。取材中から見出しについてはずいぶん悩んでおられたが、実際の所は、見出しは別の担当者が決める、とのことで、そこの部分で、我々の熱が伝わり損ねたのかも知れない、という印象はあったが、到底自分にはできる作業ではない。また、新聞記者の仕事についていろいろ教えて頂き、今まで知りえなかった記者という仕事のさまざまな側面を知ることが出来勉強になった。
また、今回は関西FPIGという学生さんの勉強会のメンバーに模擬学習者として参加してもらうことが出来、新たなコラボレーションが実現した、という意味でも意義深かった。
指導医養成といえば岡田、HANDSとピンと来て片山記者に紹介してくださったK医師には感謝。
(細かいことではあるが修了生は19名ではなく21名。)

今回を通じて、また、日常のリーダーシップの中で感じていること。
自分は本当に手短に分かりやすく物事を伝えるのが下手であること。自分の伝えたいこと、いいたいことを分かってもらうために20分も30分もないと無理だ、と思ってしまうために、面倒くさくてそもそも伝える努力を諦めてしまう。そしてそこに齟齬が生じる。悪循環。

何とか今後はもっと短時間でいいたいことをうまくまとめられるよう練習してかなければと思う。書く、伝えることを面倒くさがらずにやっていこう。

2007/12/18

    今更留学記 Family medicine (blog紹介)

こちらも匿名ですが分かる人には分かるでしょう.(こちらも顔写真がでています)
去年HANDS-FDFに非常に積極的に参加して下さりました.結構人見知りするのでしょうか.ずっと前から彼のことは知っていたのですが,HANDS参加までは話をすることがありませんでした.
今年は自分自身の筆無精のために,多大な迷惑をかけてしまっています.米国留学がうまくいけばいいのですが.
結構おもしろいblogでつい読みいってしまいます.
彼も今後ずっと一緒に仕事をしていきたい人の一人です.

自分の現在の仕事が「日本で,日本語で家庭医を育てる」ということで,それが可能である,ということを証明するために頑張っているので,未だ絶えることない米国家庭医療留学挑戦者の皆さんには,よく知っている人たちということもあり,いつも複雑な心境なのです.

最終的に日本で家庭医療が広く認知され,家庭医の活躍の場が増えればよい,というのがbottom lineなので,それで良いのですが,現在の立場上「家庭医になるには米国へ行った方がよい」と公言することは利益相反になるので,いつもこの質問には返答に困っています.正直に利益相反の話をして,教育には良い悪い,というより合う合わないがあるので,自分が最も納得のいく道をたどれば良いよ.という返事をしています.これは本音です.

有名な教育者の言葉に「無限の時間と資源を与えられれば,全ての人が目標に達成できる」というのがあり,まさにその通りなのですが,時間や資源は有限なのが現実.そこで様々な取捨選択をしなければならないのが胸の痛みどころ.

    Family Physicianの独り言(blog紹介)

blogの紹介.
もうつきあいはいつからになるんだろう.今のところ渡米からは僕と同じ道を歩いてくれている.自分がone and onlyでありたいのに,という気持ちと,じぶんのしてきたことを同じように価値あることと認めてくれる人がいる,といううれしさと半分ずつ.どちらも僕の承認欲求といってしまえばそうなのだが.本当に一緒に仕事したかったのだが,帰国後の進路は決まっている.遠距離でのコラボレーションはこれからも今まで同様に出来るし,「自分と同じ道を歩んだ人がみんな各地で活躍している.優秀な人ばかり.」という話になれば,それでいいや,とおもって,打算のない最大限の協力とサポートを提供しようと思っている.(今打算的な思惑を書いたところだが)

いつも「自分が,自分が」というきもちと,「まず周りを,利他的に」というきもちとのせめぎ合いの中で生活している.それだけ意識していても自分が出る.

「滅私」永遠のテーマである.(相田みつをみたいですが)

その二人のたどった道程については以下の書籍

もしくは彼の論文,と書いてリンク貼りたいところだが,匿名でやっているblogなのでリンク貼らずにおきます.(顔写真でてるんだけどね)


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2007/11/13

    Authorship(学会や雑誌での学術発表を前提とした研究、プロジェクト)

最近著作権やauthorshipについてまじめに考えることが多い.
指導医養成などで招かれて,使った資料が,全然知らない,自分の関与しない講習会で使用されていることを何度か目にしてからのような気がする.また,うちのレジデントや,他の若い人たちと記事を書くことが多くなり,時には自分はほとんど関わっていないのに,名前を載せていることに多少罪悪感とこれでいいのだろうかという違和感が残ったり.

以下に医学的な学術活動において著作者の名誉はどのような基準を満たすと得られるのか,について,標準的なガイドラインをいくつかふまえて,私見を追加してまとめた.

自分はほとんど何もやっていないのに,準教授や,教授など医局員と思われる人の名前がずらずらと並んでいる論文を(ホントはそんなにマンパワーなしでもできると思われる程度の論文)時々目にすることもあり,scholarとしての倫理,プロ意識といったあたりを考えるきっかけになればと.(あとは,後日関係者間でもめないために)
最後の論文がそのあたりの現象を記載しています.

以下のICMJEとJAMAの基準に出きる限り合致させ、その上に、スムーズに進むように個人的な考えを追加して有ります。


1)プロジェクトの早い時期にlead author (principle author)を決めること。lead authorは出きる限り、authorの中で最大の貢献をするよう努力すること。また、projectの進行についてのマネジメントはlead authorの責任とする。

2)すべてのauthorはlead authorからauthorとしての招待invitationが有ることを必要条件とする。しかしこれは十分条件とはしない。(十分条件としては次項参照)

3)authorとしての十分条件を満たすには、以下の3つのすべてを満たす必要がある(ただしa)は純粋な原著論文には適応は難しいので主観的判断になると思われる)
a)発案、計画、データ収集、分析、データの解釈の過程において十分substantialな貢献をしていること
b)論文(学会の場合は原稿とスライド、またはポスター)の作成もしくは推敲に関わったこと(重要な知的内容に関して。単なる誤字脱字、文体の訂正だけでは不十分)
c)最終原稿の形態、内容、表記、投稿先などについて納得、承認していること

3’)グループとしてauthorを名乗る場合(xxx研究グループなど)はそのメンバー全員が上記のauthorshipの条件を満たさなければならない。そうでない場合は、そのグループの中で、上記の条件を満たすものだけをauthorとして記載する。それ以外のメンバーはacknowledgment(謝辞)に記載することはできる。

4)可能であればauthorの中でguarantor(s)(保証人)を設定する(複数でも良い)。guarantorはその論文の開始から出版までの全体の統一性について責任を負う。基本的にはlead authorがやるのがよい。

5)authorの表記順序についてはauhtor全員でのjoint decision(共同決定)による。その順序の理由について尋ねられた時に答えられるようにしておくこと。

6)acknowledgment(謝辞) 上記のauthorshipの条件を満たさないが、その研究、プロジェクトについて貢献をした人はすべて、acknowledgment(謝辞)に列挙されなければならない。(たとえば、純粋に技術的なヘルプを提供した人、執筆の助言、単純に一般的なサポートのみを提供した上司(department chair)など)

グループによるプロジェクトで、メンバーのうちauhtorshipの条件を満たさない人については、“clinical investigators” or “participating investigators,”もしくは、その役割を“served as scientific advisors,” “critically reviewed the study proposal,” “collected data,” or “provided and cared for study patients.”などとして、記載しても良い。

7)学会発表の原稿とスライド、またはポスターについては上記ほど厳密でなくても良いとは思います。

以下参考引用-------------------

*Uniform Requirements for Manuscripts Submitted to Biomedical Journals: Writing and Editing for Biomedical Publication
International Committee of Medical Journal Editors

http://www.icmje.org/

*JAMA
instruction for Authors
http://jama.ama-assn.org/misc/ifora.dtl

*Council on Science Editors
http://www.councilscienceeditors.org/services/atf_references.cfm
Selected References on Authorship

*Society for Neuroscience Ad Hoc Committee on Responsibility in Publishing: Responsible Conduct Regarding Scientific Communication, Draft for circulation, version 7.7, 26 June 1998.
URL:


*Multiple Authorship
The Contribution of Senior Authors
(JAMA. 1998;280:219-221)
http://www.ama-assn.org/public/peer/7_15_98/jpv71032.htm

Joost P. H. Drenth, MD, PhD

Context.—The number of authors per article has increased markedly in recent years. Little is known about the hierarchical order of authorship and its change over time.

Objective.—To assess the change in number and profile of authors of original articles published over a 20-year period in BMJ. It was hypothesized that the number of authors increased over this 20-year period and that it was the senior scientists who benefited most.

Design.—Comparative descriptive analysis of the number and academic rank of authors who published original articles in BMJ volumes 270 (1975), 280 (1980), 290 (1985), 300 (1990), and 310 (1995).

Main Outcome Measures.—The specific academic rank, order, and number of authors for each original article. Eight categories of authorship were distinguished as follows: 1, professor; 2, department chairperson; 3, consultant; 4, senior registrar; 5, lecturer and/or registrar; 6, medical student; 7, house officer; and 8, miscellaneous.

Results.—The number of original articles published per year decreased from 262 (1975) to 125 (1995). The mean number (SD) of authors per article increased steadily from 3.21 (SD, 1.89) (1975) to 4.46 (SD, 2.04) (1995). Most authors belonged to category 3, and its proportion varied from 24.7% (1975) to 22.6% (1995), while category 1 grew from 13.2% to 20.3%. Category 5 authorship dropped from 24.3% (1975) to 15.8% (1995). With regard to first authorship, category 1 more than doubled from 8.0% (1975) to 16.8% (1995) compared with category 5 whose proportion decreased from 34.0% to 24.8%. Most last authors were from category 1, 20.4% (1975), growing to 29.0% (1995).

Conclusion.—Over the last 20 years the number of BMJ authors of original articles increased, mainly because of the rise of authorship among professors and department chairpersons.

JAMA. 1998;280:219-221

2007/10/29

    Dr Guts 院長奮闘物語(本音の家庭医)

google readerにておおくのwebsiteやblogをskim readingしているが、すでに61feedとなってしまった。(つまり61種類のblogやサイトを定期的に見ているということ)
自分と同様家庭医、もしくは家庭医を目指す人たちのblogもかなり増えてきていて、それだけでも15を超える印象。これから一つずつ、紹介していきます。
自分にとってはどこの誰だかすぐ分かるのですが、そのblogで本名を明かしていない限り私がばらすということはしません。

単純に登録順にいきますが、トップバッターは

Dr Guts 院長奮闘物語(本音の家庭医)

名前は出ていませんが、すぐ分かる人は分かる。似顔絵もあるし。ちょっとユニークな経緯でアメリカで家庭医になった人。帰国後は一時的に同じ施設で仕事をしたこともありますが、その後何度か転職して現職。非常に研修医に慕われておりました。もっと一緒に仕事がしたかったのですが....

    HANDS-FDF  #3に向けての課題図書

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割とぱっと読めると思います。

 http://tinyurl.com/2jlr93




大人のたしなみ「ビジネス理論」一夜漬け講座

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2007/10/17

    プレゼンテーション必勝スキル 

以下の通り,
HANDS-FDFの修了生と少しずつコラボレーションが出来るようになってきた.コラボレーションのおもしろいところは,自分が持っているものを,コラボレーターが,思いもよらない視点で,自分一人では出来ない高見に到達させてもらえることだ.
しっかりと効果的なビジュアルが使われていて,僕が書くよりずっとわかりやすい.


なるほどわかった! 日常診療のズバリ基本講座
第47回 日々の学びを共有できる プレゼンテーション必勝スキル 【齊藤裕之, 岡田唯男(監修)】
レジデントノート2007年11月号 Vol.9 No.8
http://www.yodosha.co.jp/book/9784758104654.html

2007/10/01

    Family Medicine (STFM) Volume 39 Issue 8

表題の号より抜粋

Family Medicine Specialty Selection: A Proposed Research Agenda
この号で一つ,というならこの論文.
家庭医療という専門を選択することに関してどのような視点で研究をすればよいかという事への提案.リサーチのアイデア満載.
Table 2参照のこと
Table3にはどのような研究デザインを使用すればよいかについて提案.

勇敢な研究者求む!


Entry of US Medical School Graduates Into Family Medicine Residencies: 2006—2007 and 3-year Summary

各医学部の卒業生の何%が 家庭医療のレジデンシーに進んだかの3年間のまとめ.
最高が21.7% カンザス大学(2006年は178人中39人)
下の方にはアイビーリーグが並ぶ
最下位の10校のうち,家庭医療学のDepartmentを持たないのが7校(Departmentを持たない医学部は8校しかない),部門(division)しかないのが1校,Centerしか持たないのが1校.
大学の価値観と医学部の進路は相関する.
2006年の全国平均は8.5%
日本の場合100人のうち8-9人が家庭医療に進めば上等だと思うが.

Results of the 2007 National Resident Matching Program: Family Medicine

58%は米国医学部以外の人間でマッチする.(ほとんどがIMG:International Medical Graduate)
これから家庭医の認定を取る人たちの10人に6人は外国人ということ.この数字のトレンドを追いかけることに何の意味があるのかよくわからないが.ただし,純粋なIMGは20%ぐらい2005年から減少傾向.
マッチしたひとのうちIMGが多い順に核医学,内科と来て家庭医療が続く.

Women's Health Content Validity of the Family Medicine In-training Examination
Women's healthがどのぐらい教育の中で重要視されているかを,In-training Exam(年に1回レジデントが受ける認定医試験の模擬試験)の問題を分析することで見る.
過去10年間3460問のうち,23%がWomen's healthに関する問題.これを,AAFPの推奨カリキュラム

プライマリ・ケア何を学ぶべきか―米国家庭医療学会研修ガイドラインから
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のWomen's healthに挙げられている13の分野に分類すると,全体の18.6%は生殖と性器の問題であり,そのほかの問題は4.6%しかなかった.
バランスが悪い,という話.
量が適切かという問題は難しいが少なくとも問題作成者側における重要視の度合いとしてはとれる.
ただ患者,地域のニーズに合致しているかはこれだけではわからない.


Assembling Patient-centered Medical Homes—Is This Focus on Patient Care a Distraction From STFM's Primary Mission?

より,有用そうなリンク2つ
Patient Centered Primary Care Collaborative

The Institute for Family-Centered Care
詳細はまたの機会に

2007/09/15

    効果的な学会抄録の書き方

最近例年の行事であるSTFMの年次学術集会へ行くために抄録を提出した.(学会に行くために提出という動機も情けないが)
大変親切で,acceptされる抄録を書くには,というガイドがwebで公開されている

”PREPARING A GREAT CONFERENCE SUBMISSION: A PLANNING GUIDE”

また,そのacceptance rate(採択率)も開示されており,戦略的に応募できる.
どういう点が評価されるか,今年はどのような視点のものに優先順位があるか,といったことも開示されている.

その方が,集まる抄録のレベルも上がり,それ故,参加した人の満足度が上がり,また参加したいと思い,補助で参加するために応募をしようと思い,採択されるためにサラによい発表を計画する.という良い循環に入る.

日本の学術集会がこのレベルになるのはいつの日か........


Note, review the data in the following table. The more time you request, the less likely you may be to
have your submission selected for presentation.
Submission Category # Submitted # Accepted Acceptance
Rate
Preconference Workshop (4-8 hours) 8 2 25%
Theme Session (3 hours) 8 4 50%
Workshop (3 hours) 29 14 48%
Seminar (90 minutes) 110 64 58%
Research Forum (90 minutes)
(including Hames Award Winner & Best
Research Papers)
60 38 63%
Lecture-Discussion (45 minutes) 151 96 64%
PEER Papers (15-25 minutes) 91 57 63%
Research Poster*
(including Award Winners & Fellows) 15 42 280%
Scholastic Poster* 49 130 265%
Special Topic Breakfast* (50 minutes) 37 40 108%
TOTALS 558 487 87%
*The number accepted includes submissions converted

2007/09/07

    読書

気がついたら 10冊前後平行で読んでいる。
現在読んでいる本はここ
全部読み切るわけではない。面白ければ全部読み切れるし,そうでなければ気がついたら途中のままどこかに埋もれてしまう。
質的研究を勉強して本当に良かったと思う。数字で表される情報以外の全てについて,大量の情報から,いかに重要事項を抽出するか,真実を読み解くか,というのが質的研究であるから(おおざっぱな言い方をすると),タイ呂運補運を読むことで,何となく重要なことは頭に残るようになってくる。逆に残らなければそれほど,その時期の自分にとっては重要なことではないのだろうと考えるようにしている。大量に本は購入するが(それでも最近は気にして中古を買うようになった),それは自分への投資と考えている。効率よく,必要な本だけ買えればよいのだが,読むまで分からないことも多いし,投資とは100%リターンが得られるとは限らない。



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感想などはSocial tunesにて

2007/09/04

    現在の医療倫理教育の足りないところ

academic medicineより抜粋.
Viewpoint: Why the Clinical Ethics We Teach Fails Patients.
Autumn Fiester, PhD
July 2007, Volume 82, Issue 7
Abstract

研究論文ではなく,総説,論評に当たるもの
医療倫理の専門家による.

医療倫理の古典と呼ばれるBeauchamp&Childressの教科書(私も勉強しました)にあげられる4原則,
autonomy(自己決定権),beneficence(患者利益),nonmaleficence(患者に害を与えない),justice(公平性,公益性)に基づいた倫理教育を行うことで,医療が望ましくない方向に行っているという主張.
(これをprinciplist paradigmと著者は呼んでいる)

この原則論のみをジレンマの際の医師の行動規範とすることで,そのほかの重要な倫理的責務が見逃される.
それは
1)遺憾の念を表す義務 obligation to express regret
2)謝る義務  obligation to apologize
3)修正をする義務 obligation to make amends
4)患者の信頼と自信を確保する義務 obiligation to secure patient's trust and confidence

つまり
1)は誰かが苦しんでいるときに,その苦しみを共感し,認識する義務
2)は間違ったときに人としてはどうすべきか
3)4)は人が誰かに何かを約束し,それが達成されなかったとき

これらを症例を通じて,principlist paradigmからみると十分に対応したと思われる場合も,見逃された医師として(人として)の義務が存在することを主張し,医学教育,医療倫理教育において,principlist paradigm以外の倫理的責務についても考慮した教育をしなければ医療は危ういとしている.

最後に自問自答として,これらの責務は倫理のレベルではなく,単なるコミュニケーションではないかという反論に対し,コミュニケーションがまずいと患者に害が及ぶという視点で,それは倫理の一部であり,倫理の部分とは関係ないと分けるのは誤りであるとしている.


コメント:
1)-4)の責務は確かに当たり前と言えばそうだが,教える側が当然と思っていても教わる側はそうでないこともしばしばある.何か上手くいかないときに,これらの責務について考えることで,上手く解決できることも多いのではないか.

気になったのが,本文中obligationを3つと言ったり4つと言ったりしていたこと.(最後までいくつなのか明確にできなかった)


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2007/09/03

    家庭医療の特徴や定義についての研究2編

家庭医療の特徴や定義についての研究2編が時期をほぼ同じくして発表になったので簡単にまとめ。どちらも2004年に行われた研究 (FFM:future of family medicineの報告は2003年に出版)

1つめ

Annals of Family Medicine 5:336-344 (2007)
Operational Definitions of Attributes of Primary Health Care: Consensus Among Canadian Experts
Jeannie Haggerty, PhD et al
http://www.annfammed.org/cgi/content/full/5/4/336

カナダのcontextでプライマリヘルスケアの特徴を再定義するために,20人のエキスパートがdelphi法を用いてconsensusをつくる。 4巡の過程を経た。

結果 全部で25の特徴を
カテゴリーとしては
1.診療形態の特徴 (6)
2.構造の特徴 (4)
3.人間指向性(疾患指向性に対して)(7)
4.地域指向性 (4)
5. システムの質 (3)
の5つに分けています(全部で24しかないのですが。。。。)
それらについて,

プライマリ・ケアに特有かどうか
その項目の評価はどの情報源から得るのがよいか
どの程度コンセンサスが得られたか
早い時期に出た項目はどれで,後から出てきたのはどれか
という視点で分類されています。

table 1,2が良くまとまっています
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T1
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T2

コメント一つだけ。
25のうち
プライマリ・ケアに特有とされたのは5つだけ
first contact
continuity(relational)
family centered care
intersectoral team
population orientation


2つめ
Defining the Concept of Primary Care in South Korea Using a Delphi Method
Jae Ho Lee et al
Family Medicine Volume 39 Issue 6
June 2007
http://www.stfm.org/fmhub/fm2007/June/Jae425.pdf

同様にdelphi法
16人のプライマリ・ケア政策研究者,45人の利権関連者,16人のプライマリ・ケア医
3巡 point制によるランキング

結果
4つのコア
first contact
comprehensiveness
coordination
longitudinality

3つの付随的特徴
personalized care
family and community context
community base

コメント
韓国にも追い抜かれた?!

2編を通じて
扱う対象の定義が出来ないと研究も出来ない,評価も出来ない
合意に達するかどうかは別としてまず定義をしてそれに基づいて動き始める,少し動いたらそれに対して氷化,降り帰りをする。その結果で調整をする。

参考
delphi法 質的研究の一つのやり方。完全なコンセンサスを得るための方法
http://en.wikipedia.org/wiki/Delphi_method
日本語ではいいものがありませんでした


追加:デルファイ法についての詳細な記述upしました(2008/6/17)
デルファイ法(未来予測,合意形成,質的研究)

2007/08/28

    HANDS#1の補充読書

以下は推奨(必須ではない)
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フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)
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  • 発売元: 筑摩書房
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  • おすすめ度 4.0


http://z.la/lfk0q
効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!
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  • おすすめ度 5.0


http://z.la/5ixan
なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
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  • 発売日: 2005/12/08
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  • おすすめ度 4.0



http://z.la/dvuyf
医学教育プログラム開発―6段階アプローチによる学習と評価の一体化
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    HANDS第2回への読書課題(次回に向けて)

次回に向けて

http://z.la/lmk7i

図解でわかる ヒューマンキャピタルマネジメント―人材資本を活かす100のキーコンセプト
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効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで (PHP新書)
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以下の4冊をグループの中で分担、グループ全員として4冊(一人1冊)

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スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術
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2007/08/16

    ライセンス, 著作権, fidelity, 情報の有用性,学究活動, creative commons, クリエイティブ・コモンズ

IT環境の変化、Web 2.0時代への突入、学問的価値とは何か、講演, ワークショップ活動で、講演の録画しても良いか尋ねられる、今まであちこちのWSで配付された自分の作成した資料が、自分の名前が引用されることなしに別の勉強会の資料に使用される、などさまざまな経験のなかで、

1.自分の仕事ができるだけ多くの人に利用されること、多くの人の役に立つこと
2. 自分の仕事が世間に認められること、認知されること

は、ほおっておくと、必ずしも両立しない事に気づいた。自分は最終的に1.が達成されれば、無冠出会ってもいいと思っているが、両立させられるならしたい。
このようなことは当然世界中の人たちが考えていることで、

その仕組みをととのえることで、1.2.の両立を目指すインフラを提供するのが
creative commonsである。
http://www.creativecommons.jp/

私がscribdおよびdocumeで公開したEBM worksheetを参照して欲しい。
http://z.la/jmwzb
http://docune.jp/doc/490

共に、


Creative Commons License
というマークが付けられている。
この意味は
http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/2.1/jp/
に説明されているが、creative commonsで定義されたライセンスに関する種類は以下の通りである。
(scribd, docume, creative commondsより引用)


パブリックドメイン   Public Domain
Public_domain

表示          Attribution
Attribution

表示-非営利        Attribution Non-commercial
Attribution_noncommercial

表示-非営利-改変禁止   Attribution Non-commercial No-derivs
Attribution_noncommercial_noderivatives

表示-非営利-継承     Attribution Non-commercial Share Alike
Attribution_noncommercial_share

表示-継承         Attribution Share Alike
Attribution_share

表示-改変禁止       Attribution No Derivatives
Attribution_noderivatives

コピーライト      Traditional Copyright: All rights reserved
Traditional_copyright

そしてそれぞれのマークの意味は

表示  Attribution :作者を明示しなければならない
非営利  Non-commercial:営利目的には使用できない
継承  Share Alike:利用したら同じ条件でライセンスをつけなければならない
改変禁止 No Derivatives:改変をしてはならない

である。

自分の基本的スタンスは、

表示-非営利-継承     Attribution Non-commercial Share Alike
Attribution_noncommercial_share

でいこうと考えている。

なぜなら、

他の人はどうか分からないが、自分の作品で本当の意味でのoriginalと呼べるものはほとんどなく、すべて、それまでの先人の仕事や、いろいろな人とのやり取りの中で生まれたものであり、それらのinputなしにはできなかったと思われる。

であるから、自分の仕事もそのように、他の人に刺激を与えることで、自分の想像しないようなproductが出てくるきっかけとなりうること

を期待して、できるだけ広くの人に、自由に改変する自由を提供し(自分がそうされた、そうしたように)、提供した側も、された側も、予期しないようなすごい仕事が生まれることを期待するからで(改変禁止/no Derivativesはつけない)、そのためには、

自分の仕事に刺激を受けて他の人が作成した作品も、同じ信念によって、他の人に同様の条件で提供されることを義務づける必要がある(継承  Share Alike)

ただ、その大きな流れ、協働作業に自分は小さな一滴を貢献したことは、引用として残して欲しい(
表示  Attribution)
ということである。

最近以下の2冊に大きな、大きな影響を受けこんな考えになっている。

真の学究活動 scholaristic workとは何かについては、改めてまとめたいと思っています。
http://z.la/6ouwh


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
  • 発売元: 筑摩書房
  • レーベル: 筑摩書房
  • スタジオ: 筑摩書房
  • メーカー: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 777
  • 発売日: 2006/02/07
  • 売上ランキング: 208
  • おすすめ度 4.5


フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)
フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)
  • 発売元: 筑摩書房
  • レーベル: 筑摩書房
  • スタジオ: 筑摩書房
  • メーカー: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2007/05/08
  • 売上ランキング: 869
  • おすすめ度 4.0

    EBM information mastery 治療 害 RCT

5年近くプログラムで使用している治療/害の論文に関しての批判的吟味用 worksheet、似たようなものはどこにでもあります。

http://z.la/jmwzb

2007/08/02

    バースレビューの論文 review on birthreview

産後ファミリー外来を開始するに当たり、バースレビュー「どんなお産でしたか?」とdebriefingを行なうことについて検証。

読んだ論文(skim readingですが)

http://jp.citeulike.org/user/familydoc/tag/birthreview

分かったこと
正常なお産についてはデータがない。
traumatic birth, operative birth, instrumental birthなどについては、RCTが存在するが、結果は差がないか、若干悪化する可能性を示唆。
多くは助産師によるdebriefing
助産師は自由診療としてdebriefingを提供している所もある。

うちではどうするか
データが存在する、介入の強かったお産はおそらくこないと思われる。正常なお産については、positive reinforcementを期待して、ごく簡単でinformalなbrith reviewをおこなう。
一定期間後見直し。

2007/07/31

    Family Medicine Volume 39 Issue 7 July-August 2007

Family Medicine Volume 39 Issue 7 July-August 2007
http://www.stfm.org/fmhub/fm2007/toc.cfm?xmlFileName=fammedvol39issue7.xml

Award-winning Research Papers From the 2006 AAFP Annual Scientific Assembly

Face Protection in Recreational Hockey Players
Scott E. Woods, Eric Zabat, Matt Daggy, John Diehl, Amy Engel, Richard Okragly

Views of Primary Care Providers on Follow-up Care of Cancer Patients
Mary Jo Nissen, Mary Sue Beran, Martin W. Lee, Shubha R. Mehta, Donald A. Pine, Karen K. Swenson

優秀研究賞を受賞した研究2編。着眼点がやはり重要かと

Medical Student Education

Does a Research Requirement Affect Match Rates for Family Medicine Residency Programs?
Peter J. Carek, Terrence E. Steyer, Lori Dickerson

プログラムのカリキュラムに研究が必須かどうかとマッチングの空席率との関係は無い


Residency Education

Experience With an Optional 4-year Residency: The University of Arizona Family Medicine Residency
Patricia Lebensohn, Doug Campos-Outcalt, Janet Senf, Perry A. Pugno

レジデンシーを4年制にするとどうやら全国的な人気低下にもかかわらず、応募が減らないようである。

Resident Knowledge Acquisition During a Block Conference Series
Robin O. Winter, Anne Picciano, Bruce Birnberg, Mark Chae, Sung Chae, Maryann Jacks, John Metz, Charlene Milne

いわゆる時間を確保したレクチャーではレジデントの知識保持は短期的には10ポイント高いが、長期的(1週間から6ヶ月)には差が無い。講義よりももっと、臨床経験を最大化するほうが学習効果が高いのではないか。
ただしレジデント3年目のみ、短期スコアと長期スコアに有意差がなく、長期的に記憶を保持できる。(臨床経験があるために有機的に結び付けて記憶しやすいからか)

Faculty Development
Insights From Practice-based Researchers to Develop Family Medicine Faculty as Scholars
Linda M. Roth, Anne Victoria Neale, Kambria Kennedy, Mark J. DeHaven

指導医に必要な臨床に根ざした研究を実施するために必要な能力は何か。文献の質的レビュー


President's Column
Strengthen the Core and Stimulate Progress: Assembling Patient-centered Medical Homes
John C. Rogers

AAFP,AAP,ACP,AOAがpatient centered medical homeについてjoint principle statementを提示(2007)
そもそもAAP(米国小児科学会)が1967年に、カルテを1箇所にという概念で提唱、2002年により広い概念でのmedical homeを提唱。2004年には米国家庭医療学会が、personal medical homeの概念をAAPの承認とともに提唱、ACPはadvanced medical homeという概念を2006年に提唱の経緯で、今回の発表にいたる。内科、小児科、家庭医が同じ方向を向いて、何かに合意するというのは非常に重要なこと。日本も見習いたい。必読。

    Family Practice (OXFORD UNIV PRESS)Volume 24, Number 3 : June 2007

Contents: Volume 24, Number 3 : June 2007

Melanie J Calvert, Richard J McManus, and Nick Freemantle
The management of people with type 2 diabetes with hypoglycaemic agents in primary care: retrospective cohort study
Family Practice Advance Access published on May 7, 2007
Fam. Pract. 2007 24: 224-229; doi:10.1093/fampra/cmm008

糖尿のQIに関するデータ イギリス 
6ヶ月以内にA1cの記載があったのは49%
治療後記載のあったうちの50%はA1cが7.5以上

Health Services Research:
Martin C Gulliford, Smriti Naithani, and Myfanwy Morgan
Continuity of care and intermediate outcomes of type 2 diabetes mellitus
Family Practice Advance Access published on May 9, 2007
Fam. Pract. 2007 24: 245-251; doi:10.1093/fampra/cmm014
London。継続性と糖尿病の10ヶ月のコントロールは相関するか
10ヶ月では質の改善は無いが 糖尿病ケアの継続性を計る質問紙表がある(ECC-DM)

GAJ Fransen, MJR Janssen, JWM Muris, I Mesters, and JA Knottnerus
Measuring the severity of upper gastrointestinal complaints: does GP assessment correspond with patients’ self-assessment?
Family Practice Advance Access published on May 9, 2007
Fam. Pract. 2007 24: 252-258; doi:10.1093/fampra/cmm011
上部消化管症状について患者と医師の症状の強さの評価は一致しない?
7点スケールでの微妙な不一致に見えるが。(臨床的に有意でない可能性)


Peter Salmon, Sarah Peters, Anne Rogers, Linda Gask, Rebecca Clifford, Wendy Iredale, Christopher Dowrick, and Richard Morriss
Peering through the barriers in GPs' explanations for declining to participate in research: the role of professional autonomy and the economy of time
Family Practice Advance Access published on May 15, 2007
Fam. Pract. 2007 24: 269-275; doi:10.1093/fampra/cmm015

Research Methods:
Sudeh Cheraghi-Sohi, Peter Bower, Nicola Mead, Ruth McDonald, Diane Whalley, and Martin Roland
Making sense of patient priorities: applying discrete choice methods in primary care using ‘think aloud’ technique
Family Practice Advance Access published on May 2, 2007
Fam. Pract. 2007 24: 276-282; doi:10.1093/fampra/cmm007

2007/06/05

    brief skectch of Tadao Okada (autobiography)

brief skectch of Tadao Okada (autobiography)

TADAO OKADA, M.D., M.P.H., FAAFP, DABFM
General Secretary,
WONCA APR
(World Organization of Family Doctors, Asia Pacific Region)
Exuecutive Committee 2007-2010

CURRENT POSITION:
June 2006 – current

President, Kameda Family Clinic Tateyama, Chiba, Japan
Board Member, Tessyoukai (Kameda group)


9/1/02 – current

Director and Chief,
Family Medicine Residency Program
Department of Family Medicine
Kameda Medical Center, Kamogawa, Chiba, Japan


EDUCATION:
4/1/89 – 3/31/95
M.D. degree

Kobe University, School of Medicine, Kobe, Japan
8/00 – 8/02 Master of Public Health (Multidisciplinary MPH)(8/10/02)
Graduate School of Public Health,University of Pittsburgh, Pittsburgh, PA


PROFESSIONAL TRAINING:
4/15/95 – 4/16/96 Internship

United States Naval Hospital, Okinawa, Japan
5/16/96 – 6/15/97 Residency

Dept. of General Medicine and Clinical Epidemiology, Kyoto Univ. Hospital, Kyoto, Japan
7/1/97 – 8/5/01 Family Practice Residency

UPMC Shadyside, University of Pittsburgh Medical Center, Pittsburgh, PA
8/6/00 – 8/5/02 Fellow, Faculty Development Fellowship

UPMC Shadyside / St. Margaret, UPMC Shadyside, University of Pittsburgh Medical Center, Pittsburgh, PA


SPECIALTY BOARDS:
Diplomat, American Board of Family Medicine (DABFM) 9/01
The Japanese Medical Society of Primary Care 1/02


HONOR:
Fellow, America Academy of Family Physicians (FAAFP) 2005


LICENSE:
Holds unrestricted medical license in both Japan and the Commonwealth
of Pennsylvania, USA


CERTIFICATE:
Advanced Life Support in Obstetrics (ALSO) Provider 8/98 - current)
Advanced Life Support in Obstetrics (ALSO) Instructor 11/03 – current

    略歴

岡田 唯男 (おかだ ただお)    

メールは下記のアドレスで送信フォームが出ます。

http://tinyurl.com/358hyx

  • 所属:鉄蕉会 亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科・家庭医後期専門研修プログラム

  • 経歴の概略 :米国で家庭医療学のレジデンシーを修了後,指導医となるための研修(フェローシップ)と公衆衛生大学院を並行して修了,2002年亀田メディカルセンター入職。2006年6月より家庭医療の実践、研修、研究の場として開設された亀田ファミリークリニック館山の院長。日本で数少ないプライマリ・ケア(家庭医療学)の専門家,卒後教育の専門家として院内外で家庭医療、卒後研修、公衆衛生を3本柱に精力的に活動中。

  • 現在の活動
    • 法人内:亀田ファミリークリニック館山の院長として、医科クリニック、透析センター、リハビリ部門、歯科センター、訪問看護ステーション、ヘルパーステーションの運営,統括,質の管理,また,家庭医後期専門研修プログラムディレクターとして後期専門研修医(シニアレジデント)10名,初期研修医(ジュニアレジデント)1名,カリキュラム作成,実際の指導,研修プログラムの運営,教育の質保証,研修プログラム修了生の医師としての質保証などにあたる.実際の指導としては外来での直接の指導,ティーチングカンファレンスを担当.さらに卒後教育委員会委員として,亀田全体の卒後初期研修の計画,運営についてもアドバイスを行っている.
    • 法人外:特に卒後研修における指導を中心に,全国の指導医養成セミナーの講師,WSファシリテーターとして,また主催者として招待,依頼を受ける.年間約20件の要請を受けている。

  • 認定資格/役職 (主要なもの)
    • 米国家庭医療学認定委員会認定専門医(DABFM)
    • 米国家庭医学会特別会員(FAAFP)
    • 日本プライマリ・ケア学会認定医・認定指導医
    • 公衆衛生学修士(multidisciplinary MPH)
    • ALSO (Advanced Life Support in Obstetrics) Provider / Instructor
      日本家庭医療学会 理事
    • 聖マリアンナ医科大学 臨床講師
    • 雑誌「JIM」編集アドバイザー (2007年7月より)

  • 経 歴
    1995 神戸大学医学部 卒業
    1995 - 1996 在沖縄米国海軍病院/インターン/総合ローテーション方式
    1996 –1997 京都大学医学部附属病院総合診療部/研修医
    1997 – 2000 ピッツバーグ大学メディカルセンター附属シェイディサイド病院
    家庭医療学レジデント(米国ペンシルバニア州ピッツバーグ)
    2000 – 2002 ピッツバーグ大学メディカルセンター 家庭医療学レジデンシー連合会
    医学教育者養成プログラムフェロー(米国ピッツバーグ)
    2000 – 2002 ピッツバーグ大学公衆衛生大学院(公衆衛生学修士取得)
    2002年9月 家庭医診療科部長代理として着任
    2005年4月 家庭医診療科部長に
    2006年6月 亀田ファミリークリニック館山 院長/鉄蕉会 理事

  • 主な著書
    *臨床指導医養成必携マニュアル 杉本なおみ・藤沼康樹氏と共著  WAVE出版 その他教育、家庭医療、マネジメント等に関して分
    担執筆、翻訳などいくつかあり。
    → http://tinyurl.com/2bxubc

  • 現在まで招聘を受けた施設、団体(順不同):日本プライマリ・ケア学会、日本医学教育学会、日本家庭医療学会、全日本民主医療連合会および地区民主医療連合会、三重大学、聖マリアンナ医科大学、日本医科大学、筑波大学、岡山大学、近畿大学、千葉大学、北里大学、野口医学研究所、Volunteer Hospitals of Japan、Honk Kong College of Emergency Medicine、四病協、岐阜大学医学部 医学教育開発研究センター(MEDC)、県立広島病院、徳島県立病院、徳州会、在沖繩米国海軍病院、地域医療振興協会、福岡市医師会、麻生飯塚病院、その他多数

  • 指導医養成,家庭医療学,公衆衛生、ビジネススキル(チーム作り、マネジメントなど)のトピックについての講演,ワークショップなどは随時お受けしております.上記電子メールなどを通じてご相談ください.

更新 2007・6・5

2007/04/15

    訳あって

本名でのblogをつけてみようと思います。どれだけ続くか。