2008/04/02

    完全な指示を出すための7つの要素

自分の意見はほとんどありませんが。。
人が多くなるにつれて、熱意、やる気、根性、といった精神論だけではうまく行かないことが増えてきている。また、これまで数日かかって教えていたことをもっと短時間でとりあえずの形にする必要性が高まっている。



  1. 仕事の目的(より高いレベルの目標)

  2. 仕事の目標(望ましい結果のイメージ)

  3. 計画の一連の手順

  4. 計画の論理的根拠

  5. 行うべき重要な決定

  6. 反目標(望ましくない結果)

  7. 制約及びその他の注意点


完全な指示を出すための7つの要素 - *ListFreak




最も丁寧なリスト、という事で、すべての指示にこの項目すべての必要はないでしょうが、一度検証してみるのに良いリストといえるでしょう。
反目標(望ましくない結果)というのが重要だそうです(道を説明するのに、XXが見えたら行き過ぎとか、OOをしないように気をつけながらとか)

以下の本にこういったリストがまとめられています。


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    オリエンテーション

新人の時期です。
オリエンテーションは必要なのか。必要だとしたらどのぐらいの期間? なにをやる?

今からでは今年のものの変更には間に合わないかもしれませんが、参考までに他施設での取り組みを

週刊医学界新聞 第2735号 2007年6月11日
2週間で研修医を鍛えあげる方法 市立堺病院(大阪府堺市)


市立堺病院のオリエンテーションは「グループ制でのShadowing」の導入や「仕事人リスト」「失敗リスト」の活用によって年々ブラッシュアップされ,ほぼ完成形に近いという。課題としては,後期研修医のスタート(後期のオリエンテーションは現在1週間)を改善したいとのことだ。



「仕事人リスト」「失敗リスト」という言葉がいいですね。
この理論的裏付けはあとで。

週刊医学界新聞 第2735号 2007年6月11日
病院理念を反映した他職種や地域医療の体験 東葛病院(千葉県流山市)


――他職種体験も重視されています。このねらいは何でしょう。

下 チーム医療の中で医師にはリーダーとしての役割が求められるわけですが,そのためにはコメディカルのパフォーマンスを十分に知る必要があります。医師はいったん伝票を起こせば終わりですが,その伝票を受けて仕事をしているコメディカルがいるから業務が成り立っているわけです。朝出した指示を2時間後に変えれば,指示を受ける側はいかにストレスを感じるか。医師からしてみれば,病状は刻一刻と変化するのだから変更も仕方ないかもしれません。でも,そういった時のちょっとした配慮が大切なのですね。


組織運営の重要なことは組織構成員が最大のパフォーマンスを発揮できるようにすること。ある部門のメンバーが簡単にできる仕事を、そのことを知らないために自分で苦労して、時間かかってやって、そのメンバーは手持ちぶさたにしている。
相手の立場に立った連携ということと同じぐらい人財を効果的に利用する、という意味では、他職種の人たちがどのような仕事ができるかを把握することは重要です。うちのオリエンテーションでも数年前から導入しています。うちは「他職種体験」まではいかず「見学」ですが。

川島篤志氏、下 正宗氏ともに良く知った間柄。共に初期研修医が対象なので、私の仕事とは少し異なりますが、他施設で同志が頑張っていることを風の便りで知ることで自分がさらに頑張って行ける気がします。

今月から、我々の施設でも家庭医を目指す4名の後期研修医と1名の初期研修医が研修を始めています。最初の1か月はオリエンテーションと称して他の11か月ではやらないさまざまな取り組みをするのですが、今年もまたいくつもの新しいアイデアを試験的に導入する予定です。

一つだけ先述の記事にからめて。レジデントからのアイデアで、入院ではありませんが、受診体験を新人にしてもらいます。受診される方の待つ時間の長さとか(意図的に待たせているわけではありませんが)、患者側の視点から我々の診療がどのように見えているか、などをまだ仲間として完全に打ち解ける前に外部者の視点で我々の診療の改善点も見つけてもらおうという意図も含まれています。どうなることやら。

2008/04/01

    やっぱりこれで良かったのだ??(かも)

最近読むようになったblog
ライフハックス心理学
医学部にはいると決めたときは脳外科医になろうと思っていた.医学生になって自分の適性やそれぞれの専門の仕事内容の本質がみえてきて,脳外科医になりたいのではなく脳の働きに興味があったのだということ,外科医は基本的に「構造」を扱う仕事であり直接,働き「機能」を扱う仕事ではないということ(機能を最適化するために構造が決まるので,構造を扱うことでもちろん機能を扱っていることになるのだが,一方で構造をかえることなく機能に介入することはできる.分子レベルで構造も変わっているのかもしれないが)などから,紆余曲折を経て家庭医と教育の仕事をしているが,結局人間は脳の働きによって人間たり得るので,しかも家庭としての仕事の多くは本人の行動や認知の変容であり,教育もしかりなので今やっていることは脳の働きを良く理解して効率よく効果的にその働きを良い方へかえる手助けをする仕事が割合として多い.そういう意味で医師になると決めたときから仕事の肩書きは別にして本質的なやりたいことを実現している.(この考え方の根底にあるのがキャリアアンカーという考え方.また別の機会に)

そのブログの最近のエントリー

私たちは雑務好きだ
から,


「脳」と「やる気」の関係において、「答えが見えている」ことに、「脳」は「やる気」を費やしたがります。書き進めてきたプログラムや文章は、自分が書き進めてきたので、これをどうすればより良くなるか、一目瞭然です。一目瞭然だと、「やる気」が沸くのです。
真っ白のエディタに、一文字目から入れていく作業は、多大な精神力が必要です。「脳」は、まだ海のものとも山のものともつかない、見通しの立たない仕事には「やる気」を回そうとしません。真っ白い(真っ黒い)画面を前にして、マンガを読んでいたりしたくなります。(ちなみに「マンガを読む」ことは「見通し」が明らかなので「やる気」が回ってくる)。

こうした時に、私たちはつい、「やる気」が出ない理由を誤解するのです。

そうかわかった!
これまでの構造が悪いから、先へ進めないのだ!

これは100%ウソではないのですが、80%以上は、ウソです。次のように考える方が本当です。私たちは、「創造的な仕事」(は、先が読めない)よりも、「雑用」(は、やり方が明らかに見える)を好むのです。


先日アメリカに行った時に、かの一流の研究者と同じような話をしていて「どうして雑用ばかりにかまけてしまうのか?」という話題になったときのことです。私のつまらない疑問を先生は一言で喝破してのけました。

「それは雑用は答えがわかっているからです!」


そこから更に孫引き
夢を実現するには、「緊急ではないもの」を「緊急」にする

雑用というのは、手間はかかるけれどもやり方はわかっている。それに対して重要なタスクはまだ答えが見えず、不安との戦いを強いられる分だけ、どうしても人間の心理はそれを後回しにしてしまうというわけです。

そうであるなら、

「この重要なタスクをしないと1年後の夢が実現しないよ!」

「この一歩を踏み出さないと人生に後悔するよ!」

こんなよい意味でのプレッシャーを自分に与えることで、安易にクリアできる雑用に傾いた針を、逆の方向に傾けないと、いくら遠大なビジョンがあっても、実現のための一歩も踏み出せないのかもしれません。



自分は何でもギリギリまで先延ばしにして最後のラストスパートで仕事をする人間である.(アドレナリンで仕事をする)
色々な仕事術や,タイムマネジメントの本や雑誌などで決まって書かれているのは,重要だけれど締め切りのないことをこつこつやりましょう.ということ.


でも,自分はなかなかそのやり方に移行できないけれど,今までのやり方でもいいような気がしてきた.

まあ,先のブログは本質的にはそういうことは書いていないのだけれど.

自分の見たいこと,聞きたいことを選択的に認知するのが脳というプロセッサーの特徴でもある.
今まで通り,自分らしく,でも少しずつ進化を.

    Dr. Rodnick追加

STFMの雑誌Family Medicine3月号はDr. Rodnickへの追悼号となりました.
追悼記事はここ
http://www.stfm.org/fmhub/fm2008/March/Joseph158.pdf
まだ読めてませんが.