2008/02/24

    幸せは自分の中にある(中にしかない)

今週末は北海道家庭医療学センターの終了試験の試験官として室蘭へ行くことになっていた。「なっていた」と過去形なのは、いけなかったからである。

月曜日ぐらいに締め切りだった試験問題を木曜日ぐらいに提出、解説の提出はギリギリの土曜日の朝。(いつも済みません)
土曜日14時羽田発の飛行機に乗るべく車で袖ヶ浦バスターミナルへ。やけに風が強い(後に春一番と判明)気温は15度。日差しもあたたかく、家族にイチゴ狩りかドライブ日和とメールで提案。昼食を食べるつもりで12:30頃余裕を持って空港に到着。13:00発の札幌行きが欠航となっており、予定の14:00発は13:10の時点で天候調査の上、運行するかどうか決めるとのこと。どうやら雪?
予定は18:00すぎに東室蘭までたどりついて、筆記のパートを終えた今回の受験生6名との懇親会に参加。日曜日朝からの模擬診察の試験官。日曜日は午前中試験官をしたら午後は遅めの飛行機を取ってあるので、札幌によって3時間ほど食事や買い物を楽しむつもりだった。(札幌と福岡は個人的に大好きな町である。食べ物がおいしいのだ。出張の際は必ず1食はおいしいものを食べる計画を立てる)
13:10の決定まではどうしようもないので予定通り昼食。おそば。最近はあっさりしたものが中心。カロリーを気にしているわけではなく、純粋に体がそのようなものを欲している。食事後確認。予定通り運行と。少し書店にたちよって物色、読みたい本が多いが、今購入して読めてない本が多いので、購入はなし。25分前ぐらいになって検査場へ。skipサービス(カードをかざすだけで通れる)をかざすが、エラーが出る。???何度やっても。

この間発券カウンターで一騒動あったが、その経緯はあまりにも恥ずかしくて公表できません。自分はやっぱりlast minuterなんだと再確認。。。とほほ

16:20や17:00の便などの候補も提示されたが、最終的に14:30の便が確保される(15:00の便は欠航であった)。ただし、天候によっては引き返す可能性もあることを了承の上の運行ですと。適宜今回の終了試験の主催者のK先生に状況報告。「千歳か羽田から再度電話します」航空機が羽田に戻ってきていないので45分遅れと既に発表されている。そのあと待つ間にさらに10分遅れ15:25の離陸と公表。搭乗手続きをして機内に全員座るも、離陸の順番待ちが20番目とのこと。離陸まで機内でずいぶん待つ。(悪天候で遅延便が多い為。ちゃんと離陸許可を確認しないと先日のJ○Lのようになってしまう)離陸するが三沢上空でアナウンス。着陸許可まで30分ほど旋回して待ちますと。最終的に羽田についたが、ターミナルと接続する通路が動かせないとのことで階段を付け直すことになりさらに待つ。この間に読みかけの新書読破。

日本の10大新宗教 (幻冬舎新書 し 5-1)
日本の10大新宗教 (幻冬舎新書 し 5-1)
  • 発売元: 幻冬舎
  • 価格: ¥ 756
  • 発売日: 2007/11
  • 売上ランキング: 296
  • おすすめ度 4.0

ターミナルに入ったのは18:20ごろ。懇親会に間に合う電車を丁度逃した所です。懇親会1時間ほど遅れます。とK先生に電話。そのままJRの駅へ。改札の手前に人が大量に並んでいる。スーパー北斗に乗り換える南千歳行の列車が雪で運行していないので、ホームに人がいっぱいになり、入場制限をしているとのこと。とりあえず切符を買う列に並ぶ。窓口で「東室蘭まで電車走ってますか」走ってるけど遅れてます。19:49のスーパー北斗に乗るには19:25の南千歳行に乗らないと行けないけどどちらも同じ線路を通ってくるので、遅れているから大丈夫です。

改札に入る為の列に並ぶ。やがて空港到着の列車が到着その乗客が改札から出るのを待って改札の入場制限が外される。何とかその列車に乗る。たった一駅の南千歳までの道で電車が止まる。放送で、線路の接続を切り替えるポイントの変換が雪でうまく行かないらしい。(この後最後までこのポイント切り替え不能に影響を受ける)。

5分ぐらいの停止の後に南千歳で下りる。当然19:49発スーパー北斗は遅れている。市かもポイントがきり変らないので来る見込みはないと。

何度か「来ます」という誤報に惑わされながら最終的に電車が南千歳を出たのは23時を回っていたのではないだろうか。

この待ち時間で、もう一冊の読みかけの本を読破。
短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
  • 発売元: ダイヤモンド社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2007/09/29
  • 売上ランキング: 87
  • おすすめ度 4.5


更別村診療所、夕張、室蘭と1週間見学をして、修了試験で合流するはずだったうちの後期レジデントK君から電話「2次会行きますけどどこですか」。まだ南千歳で電車を待っていたので、無理です。。。

良かったのは電車が来る30分前ぐらいにはっと思い立って、指定席をとったこと。虫が知らせたのだろうか。待つ間に空港からは数本電車が到着して、スーパー北斗を待つ人は増えるばかりだった。自由席を狙っていた人は当然座れない人も出て、この後大変な羽目に。。。

南千歳は出たものの結局3駅目の沼ノ端で停止。(3駅目ということはこれを書いている今解った)次の苫小牧のポイント変換がうまく行かないことと除雪がうまく行かないとのこと。
除雪作業が済むまでお待ちください、のアナウンスだけが何度も繰り返され、気がついたら眠りに落ちており朝5時頃目が覚めたら、ブレーキ凍結防止の為に何度か1メートルずつ動いた以外は一切進んでいなかった。。。。深夜にホテルに着いたら夕食どうしようとかいろいろ考えていたのだが結局車中泊とは。

眠りに落ちるまでに、買ったまま、手がつけられていなかった日経アソシエ読了。「何をするかではなく、何をしないかだ」とはいうものの。。

経過を適宜家族にメールする中、共感の内容と共に「読書進んだやろ?」一言も本読んでるといっていないのに、全部解っている所が連れあいのすごさ。出張には読みかけの本、手の付いていない本何冊もかばんに入れているのです。(結局一切手をつけずに帰ってくることも多いけれど)。こういう時はDSあってもいいかもね。

日経ビジネス Associe (アソシエ) 2008年 2/19号 [雑誌]
日経ビジネス Associe (アソシエ) 2008年 2/19号 [雑誌]
  • 発売元: 日経BP出版センター
  • 発売日: 2008/02/05
  • おすすめ度 4.0


明け方になって、全車両のトイレのタンクがいっぱいなので、トイレに行く人は駅のホームへと。状況確認がてら外へ。無人駅。すごい吹雪。雪を甘く見ていた。隣の指定席は空いていたがカップルが交代ですわって仮眠。その向こうも、高校生ぐらいの女友達が2人で交代で座っている。ケータイの乗り換えナビで南千歳と沼ノ端を見ると30分ほど。外を見ると車は少しずつ走っている。(今回ばかりはケータイで乗り換え検索できて良かった。見知らぬと地で距離感が解らない)6時すぎるのを待って主催のK先生に「いつ電車が動くか解らないし、東室蘭まで行けたとしても、今度は戻れるか解らない。空港の方へ戻るつもりです」とおわび。やっぱり明日の朝には現場に戻りたい。(雪で帰れなくなりました、といって一泊余分にするのは簡単なんだけど。)ホームのトイレと行き来するうちに、試験を手伝うことになっていた更別村診療所のA先生とばったり。なんで?昨日夜札幌に出ていたとのこと。同じ電車で夜を明かしたのね。空港がそれほど遠くないからタクシーで空港へ戻ろうと合意。なんだかんだする間に幸い流しのタクシーが一台捕まる。視界の悪い中安全運転で空港まで行ってくださった。感謝。車中での会社の無線では車を出すのは止めていると。
自由席では床で寝ていた人たちもいたとのこと。

東室蘭までの往復切符をまた並んで払い戻してもらい、(多くの人が函館経由で八戸、新幹線を考えていたようだが、その室蘭本線が止まって僕は車中泊だったのだよ)A先生と空港のレストランでスープカレー(夕食兼夜食兼朝食兼昼食)。空港発着のJRは午前全部運休。千歳発の飛行機も午前はほぼ全面運休。僕の便は18時後半。航空券購入カウンターは欠航の変更と空席待ちで長蛇の列。雪は止んでおり、風はおさまってきている。除雪も進んでいる様子。15時の現時点でも

------------------------
▲札幌〜東室蘭・函館間の特急列車
【昨日 2/23出発】
・約13時間〜14時間30分の大幅な遅れが発生しています
【本日 2/24出発】
・札幌 12時22分発 函館行き 特急「スーパー北斗12号」 : 全区間運休
・函館 11時00分発 札幌行き 特急「スーパー北斗7号」 : 全区間運休
・函館 13時29分発 札幌行き 特急「北斗11号」 : 全区間運休
※なお、運転列車についても遅れが発生しています。

◆千歳線 札幌〜新千歳空港間 : 運転見合わせ中・なお苫小牧方面については復旧に時間を要する見込みです
----------------------
函館経由では帰れていない。空港に着いたのは午前10時頃だが札幌へは遊びに行けていない。

A先生と昼過ぎに別れてからは空港内のローソンへ歯ブラシを買いに行くが皆同じことを考えているのだろう。歯ブラシ、シャツ、靴下などはのきなみ売り切れ。諦めて、空港内のスーパーラウンジへ、別に安い利用料で入れるのだが、年に1回あるかないかのこういう時のためにゴールドカード(利用が無料になる)を持っておくのは悪くない。hospotも普段契約していなくても1日500円でネット環境が確保でき、13時すぎから日差しの良い除雪の進む空港を見ながらフリードリンクでネット環境を利用している。新聞も読めたし。本当はもっと仕事に当てるべきなのかも知れないが。。。

ーーーーーーーーーーーー

僕はいつからかこういうことが起きた時に「なぜ、今、自分に、このタイミングで、このようなことが」と考える癖がついてしまった。天候が悪かったから、とかではなく「なぜ、今、自分に」なのである。この質問は時々大変な状況をくぐり抜けようとしている患者さんにも投げかける。

すべての現象には意味がある。ただそれが後々になるまで解らないだけだ。

もしあそこで予定通りの飛行機に乗れていたら、電車が遅れずに室蘭に着いていたら。。。それは誰にも解らない。でもそうなっていたら、もっとひどいことが起こったのを、誰かが、何かが一生懸命引き止めてくれた。その為に、飛行機が遅れたり電車がとまった。そう考えるだけで、「ああ、何かから未然に守られた。ありがたい」という気持ちになる。

まだ予定の飛行機が飛ぶかどうか、定刻に飛ぶかどうかも解らない。(飛びそうな雰囲気ではあるが)

でも、本も何冊が片づけることが出来たし、A先生とタクシーの中とスープカレーを食べながら他愛もない話もできた。新聞も読めたし、あまりにも待ち時間が暇で、ずっとメールできてなかった人にメールが出来た。これほどダイヤが乱れるのはめったにないことのようで、そういう経験も出来た。(実はHCFMの修了試験に参加する時の飛行機は毎回遅れているのだが。。)空港の人にも助けてもらった。こうやって大変な2日間を振り返って、良かったこと探しをする時間も出来た。

すべてが必然と考えた時に、一見不幸だと思えるさまざまな出来事の中にも奇跡とも思える偶然(それも必然なのだが)がちりばめられていることに気づく。

そうやって人はいつも自分の中から幸せのタネを見つけ出しすから毎日を暮らしていけるのだ。というよりそうするより幸せに生きる方法はないのだと思うのだが。

幸せは自分の中にある(中にしかない)

有る意味逆の極端な認知のゆがみなのだが、そうやってゆがめて世の中を見なければやっていけない、そんな世の中に今我々はいるのかも知れない。

これからも極端な楽観主義者でいきたいと思います。

でも僕の問題に苦戦する受験者の人たちがみられなかったのは残念。

最後まで読んでくださった皆さん、有り難うございました。もうちょっと時間あるので仕事頑張ります。

1 コメント:

松井善典 さんのコメント...

本当に大変でしたね。
記事の長さから、出来事の大きさを感じました。

読んでいて「すべての現象には意味がある」
「すべてが必然と考えたときに、一瞬不幸だと思える様々な出来事の中にも奇跡と思われている偶然がちりばめられていることに気づく」辺りの記事に強く共感しました。

こちらでは後期レジデントのK先生との4日間を楽しく充実して過ごさせていただきました。施設間交流(こちら側もあちら側も)の大切さと意義を感じた訪問でした。

館山にも見学に行きたいと思いました。