2009/08/21

    家庭医募集第1弾 2010年 亀田ファミリークリニック館山

第1弾の情報をupしました

来年はフェローとスタッフの充実が目標です。
もちろんレジデントの募集は継続的に行っていきます。

みなさまのお問い合わせをお待ちしております。

家庭医募集2010 亀田ファミリークリニック館山

2009/08/16

    フィードバック 「ほめる」ということ

フィードバックについてのWSはもう数えるのをやめるほどやりました。
現場での指導では基本中の基本です。
ずっと同じ事をやっていると自分の側に情熱がなくなってくる事と、また自分自身も世の中も少し変わったり医師の間で周知も進んでくるので、元々の内容ではそぐわない部分も出てきます。
ですから、最近、私自身がフィードバックのセッションをやるときは「ほめる」ということに重点をさらに置くようにしています。
時間が限られているときはこの資料だけで済ませる事もあります。

そのときに使う資料をアップしておきます。

カリスマ指導医の多くが医師としてのキャリアの最初の時期を過ごした某XX病院の卒業生達は未だに指導は厳しくなければならない、叱る事は必要という信念を強く持っている人たちが多いです。

叱る事は不要ではありません。しかし、実際に本当に必要な状況というのは多くの人が思っているほどありません。皆さん過剰使用と感じます。

抗菌薬は適切に適応を考えて使うのに、なぜなのでしょうか。

叱る事は相手や状況、使い方を間違えると大きな副作用を引きをこします。必要最小限に。

この辺りの事は以前に書かせて頂きました。

ただし、今年の医学教育学会での九州大学でのポスター発表では医学生に対する模擬患者からのフィードバックに関してはNegativeなものが最も役に立ったという結果が出ていました。

あくまで叱るとNegative feedbackは別のもの、という事を書き添えておきます。

フィードバックに関しては興味が尽きません。まだ読み込んで自分のWSに取り込まなければならない資料が山積みです。

「ほめる」ということ



ほめ言葉ハンドブック
本間 正人, 祐川 京子
PHP研究所 ( 2006-12-21 )
ISBN: 9784569659237
おすすめ度:アマゾンおすすめ度




短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
石田 淳
ダイヤモンド社 ( 2007-09-29 )
ISBN: 9784478300756
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

2009/08/13

    Twitter, Facebookそしてプロフェッショナリズム

漸く日本にもfacebookやtwitterの波が押し寄せて来つつあります.diffusion of innovation theoryから行くとearly adopter/early majorityのステージでしょうか.

twitterはmicrobloggingとよばれるぐらいですので,blogやHPと何が違うの?と思うかもしれませんが,
いわゆる「有名人」のひとたちや,これまで質の高いblogを書くので注目していた人たちをtwitterでフォローするようになり大変ショックだったことがあります.

公式のblogやHPで書かれている記事やそこで投影されるそのひとのイメージとtwitterから流れてくるメッセージとが全く違うのです.

仕事柄,仕事術についてのexpert,guruと呼ばれる人達,これまでblogや書籍などであこがれを持っていた人達のことが多いのですが,その人達がtwitterでは赤裸々に「午前様だった」「締め切り超過○日」「xxxのマウスがよい」「食事に○○を食べた」といった内容を投稿(写真まで)しています.

「あの人達のようになりたいが,自分には無理だろう」と思っていた人達が意外と自分と同じようにジレンマや悩みを抱えており,失敗もするということが分かった時点で,ある意味,やっぱり同じ人間なんだ,とホッとする部分もある一方で,それまでblogやHP,書籍から持っていたそのひとに対するイメージ(もちろん自分が勝手に作ったイメージなのですが,戦略的にそのようにイメージ作りもしているはずです)がガラガラと崩れてしまう.

清純派のアイドルだった人が覚醒剤でつかまった時のような.

そこへタイムリーなarticle

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Sachin H. Jain, M.D., M.B.A. BECOMING A PHYSICIAN:Practicing Medicine in the Age of Facebook. NEJM. Volume 361:649-651 August 13, 2009 Number 7

医学生として出産に立ち会った妊婦さんからFacebookで友達のリクエスト,一旦了解し,取り上げた赤ちゃんの成長を写真と共に定期的にみることが出来るようになるが,はたと「本当に良いのだろうか?」とたちどまる.


仕事場で経験した困難な患者について書いている看護師の例
あとから皮膚科のレジデントが独身であることをしってアプローチしてきた外来患者
パーティーでへべれけになっている写真を載せて信用を落としたアテンディング

等の例が挙げられる


米国の一部医学部では既に学生へその使用と載せる内容について注意を喚起...
「自分のキャリアに悪影響を与えかねない」と.
もちろん研修病院側は応募してきた候補者についての情報源としてtwitterやfacebookも有効活用することになる..

最初の患者さんはその後,「実は医学部へ行きたい」という相談を持ちかけてきて,著者は安堵と共にアドバイスを少しし始める.「SNSに載せる内容には注意して」と沿えて.


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現在流行の始まりやマーケティングのチャンネルとしてtwitterやfacebookなどのSNSが重要視されていますが,そこでどのような口コミが拡がっているのかに関して,効果的に検索をする方法がまだ試行錯誤レベルで,大手ネット検索事業者はその一番乗りを目指しています.

Googleの次世代検索エンジンはそれに対応する事を目標として開発されているはずです.
関連記事
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/08/12/017/?rt=na
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/11/news036.html

ネットでの暴露の多い人でtwitterやfacebookをやっていると分かっている人の検索を現在のgoogleと新しいものとで比べてみると,違いが分かります.次世代エンジンだとそのひとのtwitterやfacebookが引っかかってきます.

これまで,検索に引っかからないことから「そっと」つぶやく事が出来るために「本当の顔」を覗かせてきたハズが,それも全て検索に引っかかるようになってきています.そうするとこれまで書籍やHPで一生懸命に作ってきたイメージ戦略にも悪影響が出ます.

僻地での医療は医師の公私がなくなってしまう.買い物をしていても,泳いでいても,誰かしらに見られている,そしてそれは殆どが自分の患者さん.ということでglass wall(自分の生活が全部筒抜けになってしまうことから透明な硝子の壁で出来た家で生活をするような感じを例えて)と言われてきました.

そして,そのことを敬遠するために,僻地で医療を行うことをためらう人も多いのです.

しかし,ネットで自らのプライベートを公開するとそれは誰からもアクセス可能になり,例え都会に住んでいても,ネット上では「glass wall」の中での生活をしているような物です.

さっき診察した患者さんは言わないだけであなたのtwitterやfacebookでの投稿を知っているかもしれないのです.

本当は人間らしくおこったり,泣いたり,失敗もしたりするのだけれど,自分のアイドルとしていて欲しいから,そういう部分は見せて欲しくないと自分が歌手やアーティスト,スポーツ選手に求めるように,患者さんは同じ事を医師に求めているかもしれません.

「輝き続けている(様に見せること)」これも医師の重要な役割なのです.特に指導医は.

一方で,そういった隣人的な日常性がみえることで,かえって親近感を持ってもらえることもあります.
特に患者さんと同じ地域に住んで,相手の生活を知らないと仕事にならない家庭医としては,その為に自分のプライベートも少し開示しないとうまくいかない.

どこまで,どれだけ,どこで見せるか.これはとっても難しい問題ですが,意識しながらネット上でも,リアルライフでも活動をするしかないのでしょう.

2009/07/28

    初期研修医は地域医療研修に何を求め,何を学んでいくか?(医学教育学会2009ポスター)

週末の医学教育学会よりうちのスタッフ(HANDS-FDF修了生でもある)との共同発表。
いちおう一部数を数えましたのでmixed methodとしましたが、基本的には質的研究です。
彼のお父さんは文化人類学者ということもあり、非常に的確な質的分析をします。

同じ状況で仕事をしている人にとってはごく当たり前の結果かもしれません。しかし多くの人がそう思えば思うほどその事象の本質をとらえている(つまり外的妥当性が高い.研究とのしての質が高い、ということ)

もう一つの方は、多少内部事情に関係する部分もありますので、関係者に配慮して、公開は控えさせていただきます。参加いただいた方だけの特権ということで。

第41回医学教育学会2009 発表 篠原

2009/07/27

    ロード第1弾 医学教育学会

職場のスタッフに迷惑をかけて4泊の学会出張+講演。1回東京に出るのに往復4時間かかりますから3つの用事を同じ日程でぶつけると8時間節約になります。(厳密にはそうでもないのですが)
それにしても都会は暑かった。メインは医学教育学会です。

木曜日の朝 医学教育学会- モデルコアカリキュラム共用試験委員会 委員として出席 (そのために水曜夜東京泊)
夕方 プレコングレスワークショップ III 「臨床研修指導医講習会のあり方」にOMP: One Minute Preceptorの資料を提供させていただいた関係で見学させていただく。

金、土は
第41回日本医学教育学会大会
自分の発表
岡田 唯男, 西野 洋, 片多 史明 口演 新臨床研修制度の影響とその対応 
O12-1 亀田メディカルセンターにおいて初期研修必修化前後の大幅な方針転換は有効であったか? Was the major strategic change in recruiting of junior residents effective at Kameda Medical Center after initiation of the national mandatory postgraduate training?

うちのスタッフ2名の発表
篠原 翼, 岡田唯男 ポスター 地域医療 P10-3 初期研修医は地域医療研修に何を求め、何を学んでいくか? ー地域の診療所が提供できる研修ー
伊藤彰洋 口演 ITの活用 O6-9 e-ラーニングによる仮想模擬患者を利用した臨床推論教育の試み

そして急遽当日の2日ほど前に頼まれた座長

土曜日の夜そのまま大阪で講演
服薬指導研究会 第4回研修会「家庭医の視点」
/サエラ薬局グループ 学術勉強会 主催 株式会社 オーパス

日曜日は総合医スキルアップセミナーのケースカンファレンス 20代女性 2週間の咳、微熱、胸痛

医学教育学会の報告書けるかな〜
また2週後、4週後、5週後にロードが。。

2009/07/25

    5マイクロスキル(OMP: One Minute Preceptor)one pager

現在医学教育学会に参加中です
いろいろなことを学んでいます。

プレカンファレンスワークショップに誘っていただき、少しだけお手伝いをさせていただきました。
具体的には5マイクロスキル(OMP:One Minute Preceptor)の一目で分かる資料を作成して配布資料の中に入れていただきました。新たに出たエビデンスのレビューなどを追加しています。

5マイクロスキル(OMP)one pager

どうぞご自由にWSや院内勉強会でお使いください。

懇親会で頂いた質問

Q:マイクロスキルは岡田がオリジナルですか?
A:オリジナルは
Neher et al. A five-step "microskills" model of clinical teaching. J Am Board Fam Pract (1992) vol. 5 (4) pp. 419-24
です。
ただ日本へ紹介したのは私、ということになっているようです。(エビデンスがないことの証明や最初であることの証明は難しいのが常ですが)
初演は2002年。

岡田唯男,藤沼康樹.「機会を逃さないための外来指導 」,ワークショップ.第17回家庭医療学研究会学術集会・総会 ,東京,2002年11月


文献としては2004年。(下記)

Q:6つのマイクロスキル、という方法もあるようですが。。
A:6つ目が今後の学習テーマを見いだすというのだと思います。別に加えてよいと思います。
ただある程度エビデンスが検証されているのは5つのものです。(上記One Pager参照)


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これが唯一の方法でもありませんし、その他には

The Aunt Minnie model
The SNAPPS model
Activated demonstrations
などがあり、
最近は
The GRIPE Model
というのも言われています。

気に入ったものがあればどれでもよいと思いますし、自分のスタイルがあればそれでもよいと思います。いつも話しているのは、様々な患者さんがいて、同じ診療スタイルや説明方法では全ての人に対応できないのと同様、学習者も千差万別。その方法に乗り換えましょう、ということではなく、自分のn番目の新たなる教育レパートリー/スタイルとして追加してください。ということ。
今までやっていたことがうまくいっていればそれをやめる必要はありません。ただし、本当に「うまくいっている」か確証がありますか?

プロセスはわかりやすくしたり、多くの人に知ってもらうために重要ですが大事なのは学習者が学び、患者さんのケアが向上すること。
本質を見失わないよう。

効果的に外来で教育を行う—5つのマイクロスキル - 特集 地域で医師を育てる—地域保健・医療研修で何をするか 診療所研修を魅力的にするために.JIM.2004; 14(5): 399-403

岡田 唯男. 1分間プリセプティング one minute preceptor. In:日本プライマリ・ケア学会 編.プライマリ・ケア用語集.東京:エルゼビア・ジャパン株式会社;2005:22.
プライマリ・ケア用語集
日本プライマリケア学会
エルゼビア・ジャパン ( 2005-05 )
ISBN: 9784860345396

2009/07/19

    日本人が米国へ行くと太るが家族との時間が増える

Lifestyle changes of Japanese people on overseas assignment in Michigan, USA

Kazuya Kitamura , Michael D Fetters , Kiyoshi Sano , Juichi Sato and Nobutaro Ban

Asia Pacific Family Medicine 2009, 8:7doi:10.1186/1447-056X-8-7

Published: 16 July 2009

ミシガンに限って,ということになるかも知れませんが...
女性は特に身体症状と不安が増えるそうです.またたばこ,アルコールの習慣については変化なしと.

暫定のabstractから

Results
Most participants reported increased caloric intake, weight gain, and less exercise. They also reported increased time with family. More women than men reported physical symptoms and anxiety related to stress. Smoking and alcohol intake were essentially unchanged. No associations were identified between length of residence in the US and health lifestyle habits or other health outcomes.

Conclusions
Negative lifestyle changes occur in diet and exercise for overseas Japanese people, but a positive change in increased family time was found. Women appear to be at a greater risk for somatic disorders than men. As duration of stay does not appear predictive of adverse changes, clinicians should advise patients going abroad of these risks regardless of the term of the work assignment.


滞在期間との関係はないそうです.
海外出張予定の方には予防接種などの話だけでなくこういうアドバイスも.

独り言:最近医学誌へ投稿する側が費用を払う例が増えています.この雑誌も所属施設が BioMed Centralのメンバーでなければ$1525です!

これは,利益相反やPublication biasに繋がらないだろうか..

2009/07/18

    第1回 日本家庭医療学会認定家庭医療専門医 認定審査

ようやく実施されるところまで来ました.来年度合併ですから,家庭医療学会としては最初で最後,ということにはなりますが.

20日の海の日です.

その模様がNHKで放映されるようです.

試験日と同じ7月20日月曜日午後9時のニュースウォッチ9」という番組で7-8分ほどとのことです.

報道番組は突発的なニュースによって内容が入れ替えになることがありますのであくまで予定,ということで.

受験される皆さんは頑張ってください.

これまできちんと研修をしていれば心配ないと思います.

第1回 日本家庭医療学会認定家庭医療専門医 認定審査のご案内