2007/10/29

    Dr Guts 院長奮闘物語(本音の家庭医)

google readerにておおくのwebsiteやblogをskim readingしているが、すでに61feedとなってしまった。(つまり61種類のblogやサイトを定期的に見ているということ)
自分と同様家庭医、もしくは家庭医を目指す人たちのblogもかなり増えてきていて、それだけでも15を超える印象。これから一つずつ、紹介していきます。
自分にとってはどこの誰だかすぐ分かるのですが、そのblogで本名を明かしていない限り私がばらすということはしません。

単純に登録順にいきますが、トップバッターは

Dr Guts 院長奮闘物語(本音の家庭医)

名前は出ていませんが、すぐ分かる人は分かる。似顔絵もあるし。ちょっとユニークな経緯でアメリカで家庭医になった人。帰国後は一時的に同じ施設で仕事をしたこともありますが、その後何度か転職して現職。非常に研修医に慕われておりました。もっと一緒に仕事がしたかったのですが....

    HANDS-FDF  #3に向けての課題図書

HANDS-FDF #3に向けての課題図書

割とぱっと読めると思います。

 http://tinyurl.com/2jlr93




大人のたしなみ「ビジネス理論」一夜漬け講座

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  • おすすめ度 3.5



posted with Socialtunes at 2007/10/17




 

2007/10/17

    プレゼンテーション必勝スキル 

以下の通り,
HANDS-FDFの修了生と少しずつコラボレーションが出来るようになってきた.コラボレーションのおもしろいところは,自分が持っているものを,コラボレーターが,思いもよらない視点で,自分一人では出来ない高見に到達させてもらえることだ.
しっかりと効果的なビジュアルが使われていて,僕が書くよりずっとわかりやすい.


なるほどわかった! 日常診療のズバリ基本講座
第47回 日々の学びを共有できる プレゼンテーション必勝スキル 【齊藤裕之, 岡田唯男(監修)】
レジデントノート2007年11月号 Vol.9 No.8
http://www.yodosha.co.jp/book/9784758104654.html

2007/10/01

    Family Medicine (STFM) Volume 39 Issue 8

表題の号より抜粋

Family Medicine Specialty Selection: A Proposed Research Agenda
この号で一つ,というならこの論文.
家庭医療という専門を選択することに関してどのような視点で研究をすればよいかという事への提案.リサーチのアイデア満載.
Table 2参照のこと
Table3にはどのような研究デザインを使用すればよいかについて提案.

勇敢な研究者求む!


Entry of US Medical School Graduates Into Family Medicine Residencies: 2006—2007 and 3-year Summary

各医学部の卒業生の何%が 家庭医療のレジデンシーに進んだかの3年間のまとめ.
最高が21.7% カンザス大学(2006年は178人中39人)
下の方にはアイビーリーグが並ぶ
最下位の10校のうち,家庭医療学のDepartmentを持たないのが7校(Departmentを持たない医学部は8校しかない),部門(division)しかないのが1校,Centerしか持たないのが1校.
大学の価値観と医学部の進路は相関する.
2006年の全国平均は8.5%
日本の場合100人のうち8-9人が家庭医療に進めば上等だと思うが.

Results of the 2007 National Resident Matching Program: Family Medicine

58%は米国医学部以外の人間でマッチする.(ほとんどがIMG:International Medical Graduate)
これから家庭医の認定を取る人たちの10人に6人は外国人ということ.この数字のトレンドを追いかけることに何の意味があるのかよくわからないが.ただし,純粋なIMGは20%ぐらい2005年から減少傾向.
マッチしたひとのうちIMGが多い順に核医学,内科と来て家庭医療が続く.

Women's Health Content Validity of the Family Medicine In-training Examination
Women's healthがどのぐらい教育の中で重要視されているかを,In-training Exam(年に1回レジデントが受ける認定医試験の模擬試験)の問題を分析することで見る.
過去10年間3460問のうち,23%がWomen's healthに関する問題.これを,AAFPの推奨カリキュラム

プライマリ・ケア何を学ぶべきか―米国家庭医療学会研修ガイドラインから
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のWomen's healthに挙げられている13の分野に分類すると,全体の18.6%は生殖と性器の問題であり,そのほかの問題は4.6%しかなかった.
バランスが悪い,という話.
量が適切かという問題は難しいが少なくとも問題作成者側における重要視の度合いとしてはとれる.
ただ患者,地域のニーズに合致しているかはこれだけではわからない.


Assembling Patient-centered Medical Homes—Is This Focus on Patient Care a Distraction From STFM's Primary Mission?

より,有用そうなリンク2つ
Patient Centered Primary Care Collaborative

The Institute for Family-Centered Care
詳細はまたの機会に

2007/09/15

    効果的な学会抄録の書き方

最近例年の行事であるSTFMの年次学術集会へ行くために抄録を提出した.(学会に行くために提出という動機も情けないが)
大変親切で,acceptされる抄録を書くには,というガイドがwebで公開されている

”PREPARING A GREAT CONFERENCE SUBMISSION: A PLANNING GUIDE”

また,そのacceptance rate(採択率)も開示されており,戦略的に応募できる.
どういう点が評価されるか,今年はどのような視点のものに優先順位があるか,といったことも開示されている.

その方が,集まる抄録のレベルも上がり,それ故,参加した人の満足度が上がり,また参加したいと思い,補助で参加するために応募をしようと思い,採択されるためにサラによい発表を計画する.という良い循環に入る.

日本の学術集会がこのレベルになるのはいつの日か........


Note, review the data in the following table. The more time you request, the less likely you may be to
have your submission selected for presentation.
Submission Category # Submitted # Accepted Acceptance
Rate
Preconference Workshop (4-8 hours) 8 2 25%
Theme Session (3 hours) 8 4 50%
Workshop (3 hours) 29 14 48%
Seminar (90 minutes) 110 64 58%
Research Forum (90 minutes)
(including Hames Award Winner & Best
Research Papers)
60 38 63%
Lecture-Discussion (45 minutes) 151 96 64%
PEER Papers (15-25 minutes) 91 57 63%
Research Poster*
(including Award Winners & Fellows) 15 42 280%
Scholastic Poster* 49 130 265%
Special Topic Breakfast* (50 minutes) 37 40 108%
TOTALS 558 487 87%
*The number accepted includes submissions converted

2007/09/07

    読書

気がついたら 10冊前後平行で読んでいる。
現在読んでいる本はここ
全部読み切るわけではない。面白ければ全部読み切れるし,そうでなければ気がついたら途中のままどこかに埋もれてしまう。
質的研究を勉強して本当に良かったと思う。数字で表される情報以外の全てについて,大量の情報から,いかに重要事項を抽出するか,真実を読み解くか,というのが質的研究であるから(おおざっぱな言い方をすると),タイ呂運補運を読むことで,何となく重要なことは頭に残るようになってくる。逆に残らなければそれほど,その時期の自分にとっては重要なことではないのだろうと考えるようにしている。大量に本は購入するが(それでも最近は気にして中古を買うようになった),それは自分への投資と考えている。効率よく,必要な本だけ買えればよいのだが,読むまで分からないことも多いし,投資とは100%リターンが得られるとは限らない。



ポジティブシャワー
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感想などはSocial tunesにて

2007/09/04

    現在の医療倫理教育の足りないところ

academic medicineより抜粋.
Viewpoint: Why the Clinical Ethics We Teach Fails Patients.
Autumn Fiester, PhD
July 2007, Volume 82, Issue 7
Abstract

研究論文ではなく,総説,論評に当たるもの
医療倫理の専門家による.

医療倫理の古典と呼ばれるBeauchamp&Childressの教科書(私も勉強しました)にあげられる4原則,
autonomy(自己決定権),beneficence(患者利益),nonmaleficence(患者に害を与えない),justice(公平性,公益性)に基づいた倫理教育を行うことで,医療が望ましくない方向に行っているという主張.
(これをprinciplist paradigmと著者は呼んでいる)

この原則論のみをジレンマの際の医師の行動規範とすることで,そのほかの重要な倫理的責務が見逃される.
それは
1)遺憾の念を表す義務 obligation to express regret
2)謝る義務  obligation to apologize
3)修正をする義務 obligation to make amends
4)患者の信頼と自信を確保する義務 obiligation to secure patient's trust and confidence

つまり
1)は誰かが苦しんでいるときに,その苦しみを共感し,認識する義務
2)は間違ったときに人としてはどうすべきか
3)4)は人が誰かに何かを約束し,それが達成されなかったとき

これらを症例を通じて,principlist paradigmからみると十分に対応したと思われる場合も,見逃された医師として(人として)の義務が存在することを主張し,医学教育,医療倫理教育において,principlist paradigm以外の倫理的責務についても考慮した教育をしなければ医療は危ういとしている.

最後に自問自答として,これらの責務は倫理のレベルではなく,単なるコミュニケーションではないかという反論に対し,コミュニケーションがまずいと患者に害が及ぶという視点で,それは倫理の一部であり,倫理の部分とは関係ないと分けるのは誤りであるとしている.


コメント:
1)-4)の責務は確かに当たり前と言えばそうだが,教える側が当然と思っていても教わる側はそうでないこともしばしばある.何か上手くいかないときに,これらの責務について考えることで,上手く解決できることも多いのではないか.

気になったのが,本文中obligationを3つと言ったり4つと言ったりしていたこと.(最後までいくつなのか明確にできなかった)


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2007/09/03

    家庭医療の特徴や定義についての研究2編

家庭医療の特徴や定義についての研究2編が時期をほぼ同じくして発表になったので簡単にまとめ。どちらも2004年に行われた研究 (FFM:future of family medicineの報告は2003年に出版)

1つめ

Annals of Family Medicine 5:336-344 (2007)
Operational Definitions of Attributes of Primary Health Care: Consensus Among Canadian Experts
Jeannie Haggerty, PhD et al
http://www.annfammed.org/cgi/content/full/5/4/336

カナダのcontextでプライマリヘルスケアの特徴を再定義するために,20人のエキスパートがdelphi法を用いてconsensusをつくる。 4巡の過程を経た。

結果 全部で25の特徴を
カテゴリーとしては
1.診療形態の特徴 (6)
2.構造の特徴 (4)
3.人間指向性(疾患指向性に対して)(7)
4.地域指向性 (4)
5. システムの質 (3)
の5つに分けています(全部で24しかないのですが。。。。)
それらについて,

プライマリ・ケアに特有かどうか
その項目の評価はどの情報源から得るのがよいか
どの程度コンセンサスが得られたか
早い時期に出た項目はどれで,後から出てきたのはどれか
という視点で分類されています。

table 1,2が良くまとまっています
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T1
http://www.annfammed.org/cgi/content-nw/full/5/4/336/T2

コメント一つだけ。
25のうち
プライマリ・ケアに特有とされたのは5つだけ
first contact
continuity(relational)
family centered care
intersectoral team
population orientation


2つめ
Defining the Concept of Primary Care in South Korea Using a Delphi Method
Jae Ho Lee et al
Family Medicine Volume 39 Issue 6
June 2007
http://www.stfm.org/fmhub/fm2007/June/Jae425.pdf

同様にdelphi法
16人のプライマリ・ケア政策研究者,45人の利権関連者,16人のプライマリ・ケア医
3巡 point制によるランキング

結果
4つのコア
first contact
comprehensiveness
coordination
longitudinality

3つの付随的特徴
personalized care
family and community context
community base

コメント
韓国にも追い抜かれた?!

2編を通じて
扱う対象の定義が出来ないと研究も出来ない,評価も出来ない
合意に達するかどうかは別としてまず定義をしてそれに基づいて動き始める,少し動いたらそれに対して氷化,降り帰りをする。その結果で調整をする。

参考
delphi法 質的研究の一つのやり方。完全なコンセンサスを得るための方法
http://en.wikipedia.org/wiki/Delphi_method
日本語ではいいものがありませんでした


追加:デルファイ法についての詳細な記述upしました(2008/6/17)
デルファイ法(未来予測,合意形成,質的研究)